手に入れられるあり合わせのものを使い、創意工夫によって欲しいものを作るという意味のフランス語、ブリコラージュ(bricolage)。人類学者クロード・レヴィ=ストロースは、人が物事を作り出す行為の原点をそこに見出しました。
それは抽象的な概念から生みだしたアイデアを具体化するために材料を作り出し、技術を開発する、現代の生産の考え方とは基本的に異なります。
時代の変化や経済開発と共に、それまで続いてきたものごとを捨て去って新しさを求めるのではなく、個人でも手に入る再生可能な自然素材を使ったり、残ったものを繕い、磨き直したりして再び輝きを生み出すモノづくりや、足元の自然と人の営みから生まれる文化。それをブリコラージュと見立て、その作り手を意味するブリコロール(bricoleur)という名の工作活動が石巻を基点に広がっています。